お問合せ

COLUMNコラム

ABORD S007 ロビーチェア デザインストーリー|円と直線、シンプルさが生み出す極上の座り心地

KINOSHITAのホテルライクな家具ブランドABORDの新作家具として、上質でユニークな座り心地のロビーチェア「S007」、ハイチェア「S007S」が登場しました。

S007は正円と直線で構成された高度にシンプルな造形と、上質な座り心地を提供する厚いクッションが目を引くロビーチェアです。

特別で楽しいひとときや、ワクワクするような旅に寄り添う「S007」 「S007S」のデザインがどのように生み出されたか、デザイン担当者の田原さんにお話を聞いてみました。

 

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

より解像度の高いABORDの世界観を目指す中で、S007が生まれた

ABORDのブランドとしての歴史は43年を迎えました。これまでの間、コントラクトシーンで幅広く使っていただけるよう、デザイン・テイストはあえて絞り込まないことでブランドとしてのイメージが確立できたと思っています。

これからももっとお客様に使っていただける、そして使いたいと思っていただける家具ブランドを目指し、ABORDは時代に合わせたリブランディングに注力しているところです。

今回のリブランディングの出発点には、設計者やデザイナー、コーディネーターなどインテリアデザインに関わる方々に「こんな空間を作りたい。それならABORDが最適だ」と真っ先に思い浮かべてほしい、という想いがあります。

そのために「上質で洗練された非日常感」というABORDのブランドコンセプトの解像度を上げるべく家具デザインを行っています。今までのモダン路線は変更せず、ブランドの世界観を明確化することを目指した、とも言えるかもしれません。S007というロビーチェアはそのような過程の中で生まれました。

このS007がどのようにABORDブランドの世界観を明確化しつつ形になっていったのか、もう少し詳しくお話しさせてください。

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

ABORDブランドを発展・昇華させるためのアイデア

S007をデザインするにあたってイメージしたのは、次の2点です。

  1. スチールフレームを採用し、シャープでシックなチェアとすること
  2. ゆったりとしたホテルのロビー、落ち着いた空気感のあるラウンジで映えること

ソファではどうしてもボリュームが出て、やや重たい印象になってしまいます。それでシルエットとしてのボリュームは抑えつつ、ゆったりと座れるロビーチェアをデザインする事にしました。

またモダンさと密接な関係のある「シンプルな造形」であることもABORDのデザインにおいて外せない要素になります。

S007の基本形の構成は「正円と直線」のみ。まず、正円をベースにデザインを開始し、それが「円を線で支える」というイメージに繋がりました。

実際にこのデザインを形にする上で、座面と背もたれの関係やサイズ感、「正円」を崩さないように立体化するのは簡単ではありませんでした。それでも最終的には当初めざした通りに「シンプルな造形」のロビーチェアとして納得のいくに仕上がりになったと思います。

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

座る時に感じてほしい、S007の座り心地の抜かりないこだわり

先ほどお話しした通りS007はシャープなフォルムにしたかったので、クッションの厚みのバランスにはなかなか苦心しました。クッションが薄すぎると貧弱な印象になり、「座ってみたい」と思ってもらうのは難しいかもしれません。逆に厚すぎるとスチールフレームの細さに対しアンバランスになってしまいます。何度も検証を重ねて、現在の最適なバランスにたどり着きました。

さらに座り心地のレベルを上げるべく、クッションの性能にもかなりこだわっています。ある程度の厚みがある座面なので、チップウレタンとスラブウレタンの比重(硬さ)と厚みも、検証を重ねて最適と思える座り心地を見出しました。

背もたれも座面に合わせて半円形状とし、着席時の背中へのフィット感と当たりの柔らかさが感じられるようにしました。長い時間でもリラックスして快適に座っていただけるはずです。

張り地には幾つかのオプションを設けていますが、ざっくりとした織りの生地やブークレ生地などクッション部の柔らかさの印象を上げる生地がおすすめです。

この点のこだわりは言葉や画像だけでは伝わりきらないかもしれません。ぜひ機会があればショールームなどにお越しいただき、実際に座って実感していただきたいですね。

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

S007のコントラクト使用を想定した耐久性へのこだわり

コントラクト家具であれば、どんなにシャープなフォルムでもハードな使用に十分耐えうる強度を持っていなければいけません。

スチールと木製では加工や継ぎ手の工法など、強度を確保する方法がかなり異なります。

強い家具を作るためには、負荷のかかる方向やそれに対応する構造に関して十分な検討が必要になります。

たとえば、木製の椅子なら脚に対して貫を二方向入れないと強度を出すのが難しいのですが、スチールなら一方向で十分な強度を確保できます。それでも貫の入れ方や角度、全体のバランスによっては想定通りの強度が出ないこともあるんです。

それでコントラクト使用に十分対応できる強度のためには、家具メーカーとして積み上げてきたノウハウや家具デザイナーの経験、加えて注意深い検証が必要となります。

たとえばS007では、背もたれを取付けるために脚の上端(背の張部の底面)にフラットバーを溶接しています。通常だとフラットバー底面の脚の付け根を溶接しますが、溶接を盛ると綺麗ではないので、脚をフラットバーに貫通させ、上面で溶接してフラットに研磨して仕上げています。このような構造で背もたれの強度を確保しながら、下から見ることも含めあらゆる角度から欠陥のないデザインになるように工夫しています。

さらに、フレームの前脚は少し情報に突き出してクッションを支えるようなデザインになっていますが、この前脚の上端はキャップを使用せずスチールでふさいであります。細いフレームの脚元にはアクセントとしてアルミダイカストのアジャスタ(※脱落を防ぐためアジャスタは固定しています)をあしらうなど、細部でも品質本位のさまざまな工夫を施してあります。

あまり気づかれない部分ではありますが、もし現物を見る機会があれば、このようなディテールにもぜひ注目してみてください。

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

デザイナー目線のS007/S007Sのインテリアコーディネート

ホテルやレストランで楽しそうな時間を過ごす人々を見かける時、そこにはやはり椅子やテーブルといった家具が存在しているわけです。わたしはいつも「そんな風に多くの人の笑顔が生まれる空間で使われる商品をデザインしたい!」と思いながら家具を作っています。

S007もまた、ホテルに到着したり出発したりする時「どこに行こうか?あれもしたいね!」とワクワクする時間、ラウンジで静かで緩やかに流れる時間を大切な人と笑顔で過ごしていただけるようにデザインしました。

どっしりとしたソファとは異なる不思議な浮遊感のS007に座って、「なんだか気持ちいい椅子だな」と感じていただけると嬉しいです。

ロビーチェアのS007、そしてそのハイチェア版であるS007Sはホテルやオフィスのロビー、ラウンジなど利用者に上質なリラックスを味わってほしい、特別なおもてなしを感じてほしいインテリア空間には特におすすめです。

S007のような円形・丸みを特徴とするデザイン、ブークレのように柔らかな触感をイメージしやすいテクスチャー感の生地は近年のインテリアのトレンドでもあります。きっとモダンなインテリアに合わせてコーディネートしやすいと思います。

たとえば、細く繊細なシルエットのフレームにガラスを落とし込んだローテーブル「ABORD AT113」はデザインの親和性もありS007とは相性抜群です。ぜひ試していただきたいコーディネートです。

S007の仕様を見る

S007Sの仕様を見る

AT113の仕様を見る

 


<メルマガ会員限定でおトクな情報発信中!>

①新商品がいち早く知れる!
展示会の先行申込みなど、メルマガ会員様だけにいち早く新商品情報をお届けします。

②売れ筋の商品がわかる!
カフェやオフィス、商業施設などによく採用いただく商品をランキングでご紹介しています。

③在庫状況がわかる!
在庫状況を定期的に配信しています。「今知りたい!」在庫数をタイムリーにチェックできます。

今すぐメルマガ登録

最終更新
2024.11.01

取扱家具一覧