おしゃれな社員食堂デザインのアイデア|ランチを楽しくする家具の導入事例15選
オフィスで働く人にとってランチタイムは楽しみの一つですが、レストランやコンビニまでが遠かったり、並ぶのに時間がかかったりと時間や労力が無駄になることもあります。
オフィスにおしゃれな社員食堂があれば、貴重なランチタイムの時間や労力の節約だけにとどまらない、企業・従業員双方にとっての大きなメリットがあります。
この記事では、
- デザイン性の高い社員食堂を導入するメリット
- 社員食堂のデザイン・レイアウトを決めるために考えたい要素
- 社員食堂に使えるおしゃれな家具のイメージ付き導入事例
- 社員食堂の実際のデザイン事例
についてご紹介します。
デザイン性の高い社員食堂をオフィスに導入する大きなメリットとは?
企業・社員の双方にとってよくデザインされた社員食堂の導入には次のようなメリットが考えられます。
おしゃれな社員食堂で会社の魅力・ブランド力が向上する
オフィスにおしゃれな社員食堂を導入するなら、
- CSR(Corporate Social Responsibility ;企業の社会的責任)を果たす企業であることの証明になる
- 社員の働きやすさが向上し、優秀な人材の獲得と定着につながる
というメリットがあります。
おしゃれな社員食堂があれば、社員の福利厚生に十分な投資と配慮ができることをアピールでき、企業のブランド力の向上に貢献します。
カフェのようなスペースで社員同士のコミュニケーションが深まる
おしゃれな社員食堂は部署や役職を超えたコミュニケーションの場となり、
- 社員のエンゲージメント(仕事・会社への愛着や意欲)の向上につながる
- イノベーション(新しい価値やアイデア)が生まれやすくなる
というメリットがあります。
社員食堂はあくまでランチタイムを過ごす非公式な場です。柔軟なコミュニケーションを促すには、だれもがリラックスして食事や会話を楽しめるようなデザインを心がけましょう。
メニュー次第で社員の健康・コンディションの向上に貢献できる
社員食堂で提供するメニューにも配慮するなら、
- 社員の長期的な健康につながる
- 午後の仕事のための活力や集中力をサポートできる
というメリットがあります。
栄養バランスの取れた食事は長期的な健康につながるだけでなく、集中力やメンタルヘルスによい影響を及ぼすことがさまざまな研究でわかっています。
社員の福利厚生に加えて、午後からの仕事のためにコンディションが整うメニューを提供すれば、社員の幸福度に加えて仕事の生産性アップも期待できます。
設計者が社員食堂のデザイン・レイアウトを決めるために考えたい要素
下記のような要素を覚えておけば、楽しく利用できるおしゃれな社員食堂のデザインやレイアウトについて検討するのに役立つはずです。
カフェ・レストランの寸法を参考にしましょう
厚生労働省が定める「労働安全衛生規則」の第六百三十条によると、
- 食堂の床面積は、食事の際の一人について、一平方メートル以上とすること
という基準が定められています。
ただし「一人あたり1㎡」という面積は実際にはかなり窮屈に感じられるかもしれません。
ゆっくりできるレストランやカフェなどの席数は、
- フロア面積=2.2〜2.75㎡×席数
という設計になっています。
これを当てはめると、社員食堂のフロア面積ごとの席数の目安は下記のようになります。
- 100㎡…35〜45席程度
- 200㎡…75〜90席程度
- 300㎡…110〜135席程度
この面積に基づいたレイアウトとすれば、社員食堂は十分な余裕があり、リラックスして食事や会話を楽しめるようになるでしょう。
各席のタイプごとの寸法の目安は下記のようになります。
- 2人掛け角テーブル…750×750mm
- 4人掛け角テーブル…1200×750mm
- 2〜3人掛けラウンドテーブル…直径700〜750mm
- 4人掛けラウンドテーブル…直径1000〜1100mm
- 5人掛けラウンドテーブル…直径1200〜1350mm
- 6人掛けラウンドテーブル…直径1500〜1600mm
さらに、
- 席同士の間隔は650〜700mm
- 通路幅は1,100〜1,200mm
となるようにレイアウトすれば、概ね不便を感じることのないレイアウトになります。
メニューや提供方法について業務委託先の意見もヒアリングしましょう
フロア面積や席数が決まれば、席のタイプや配置などレイアウトの詳細を決定します。
社員食堂は一般のレストランに比べて配膳や片付けをよりスムーズに行う必要があることを念頭に置いてレイアウトを検討しましょう。
社員食堂の調理や配膳などを委託する場合は委託業者の意見なども参考になるため、レイアウトの検討に際して、ヒアリングの場を設けるのも方法の一つです。
実際に社員食堂を導入している企業の席数やメニューを参考にしましょう
高いブランド力を誇る大手企業が社員食堂をどのような広さと席数にしているかは参考になります。
グローバル展開している日本の大手企業は下記のような規模の社員食堂を有しています。
- Y社(情報通信業大手)…従業員数約6500人。席数約1000席。
- S社(電気機器大手)…サッカーコート並みの広さのフロアに1300席。
- E社(ゲーム大手)…約230席。
大手企業の大規模な社員食堂のの中には、レストランとして一般利用が可能なものもあります。
席数を多めに設計し一般客も利用できるようなプランにすれば、一般客利用の利益で社員食堂運営のコストを削減できる可能性もあります。
その場合、ランチタイムの混雑を避けるために部署ごとに昼休みの時間帯をずらすなどの工夫が必要かもしれません。
コスト減に効果大!社食サービスの導入も合わせて検討してみましょう
通常、社員食堂の新規導入には多額の初期投資が必要になりますが、社食サービスを活用すれば大幅なコスト削減が可能になます。
- 設置型社食サービス…専用の管理ボックスや冷凍庫などに社食が配達されるタイプ
- オフィス向けフードデリバリーサービス…それぞれの社員がアプリでオーダーしたものが、レストランからデリバリーされるタイプ
- オフィス向け弁当配達サービス…オフィス近くの加盟店(レストランなど)からランチタイムに弁当が届けられるタイプ
このようなサービスを利用すれば厨房を作る必要がなく、社員食堂のための初期投資も安くなります。
ゆったり座れるデザインの社員食堂|都会的・ラウンジ風の家具導入事例5選
利用する社員が十分にリラックスしてもらえるようなデザインにするには、ラウンジのように静かにゆっくりと過ごせるような家具を配置するのが理想です。
都会的・ラウンジ風の家具には下記のような選択肢があります。
C229|ゆったりと気持ちを切り替えられるシェルチェア
C229は体を包み込むような形状のシェルチェア。シェル部分には全面的にモールドウレタンを使用しています。
ランチタイムや休憩時間、また始業前にもゆっくりと気持ちを切り替えたり、ゆっくり考えを回らしたりするのにぴったりな座り心地です。
C284|丸棒フレームのシンプルなアームチェア
C284はフレームにビーチ材の丸棒を採用したアームチェア。やわらかさや温もりを感じるフォルムと質感が特徴的です。
シンプルで軽やかなデザインに仕上げられており、社員食堂の広い空間にたくさん並べてもコーディネートはすっきりとまとまります。
安心感のあるデザインで、食堂から休憩室、さらにはワークスペースに至るまで幅広く使える一脚です。
C292|ラウンドするフレームで体を支えるカフェ風アームチェア
C292は直線的に組まれたフレームと、有機的な曲線の背もたれが目を引くアームチェア。
この優しい曲線の背もたれで体圧をやさしく支えます。
自然のぬくもりとスタイリッシュさを併せ持つ、仕事の合間のリラックスタイムによく似合うデザインです。
C311|長時間座っても疲れない、クールな印象のアームチェア
C311はスチール製の極細フレームと十分な厚みを持つモールドウレタンのクッションを組み合わせたアームチェア。
座面には軟質、背もたれには硬質と種類の異なるモールドウレタンで体圧を支えます。
午後からの仕事に向けてモチベーションを挙げられるクールなデザインの一脚です。
C317|硬派なデザインと柔らかい座り心地を併せ持つアームチェア
C317は硬派な質感のスチールフォルムとは対照的な、柔らかく包み込むような座り心地が特徴のアームチェアです。
板状に薄く細いフレームは、強度とスタイリッシュな質感が両立するよう、曲げ加工や溶接、ボルトの止め方に至るまでこだわりました。
ランチタイムだけでなく仕事の後にもしばらく座っていたくなるような一脚です。
カフェ風デザインの社員食堂|北欧デザイン・サステナブルな家具導入事例5選
企業としてSDGsへの取り組みも反映したい場合、北欧デザイン・サステナブルな家具の導入も検討してみましょう。
利用者同士の会話が弾み、コミュニケーションが深まるおしゃれなカフェ風の家具には下記のようなものがあります。
C206|オーソドックスな北欧風ダイニングチェア
C206は木のやさしい質感がに活きたオーソドックスなチェア。
フレームには硬度が高く傷に強いオーク材を採用し、多数の人が毎日利用する社員食堂での長期的な使用にも耐久性を発揮します。
素朴なデザインで社員食堂だけでなく、ワークスペースや休憩スペースなど、さまざまなシーンに幅広くお使いいただけます。
C321B|リサイクル素材を活用したサステナブルなチェア
C321Bのフレームに使われているスチールと座面・背もたれの板にはどちらもリサイクル素材を採用しています。
単に環境に配慮するだけでなく、古材の質感がモダンなインテリア空間にもマッチするようシャープなフォルムに仕上げました。
SDGsに積極的に取り組む企業の社員食堂によく似合う一脚です。
C321A|クッション付きのサステナブルなアームレスチェア
C321AはC321Bと同様、リサイクル素材を使用したサステナブルなアームレスチェア。
環境への配慮とシャープなフォルムはそのままに、座面にクッション性をもたせ、より快適に長く座れるようにしました。
C268|伝統的なウィンザーチェアを現代風にアレンジしたチェア
C268では、17世紀ごろイギリスで考案され、現代に至るまで民芸品として庶民に愛されてきたウィンザーチェアを現代風にアレンジしました。
クッション性はなくとも座り心地は十分。座面の座ぐり加工と傾斜、そして体を覆うように自然な角度で配置された背もたれのスポークが体圧を緩やかに支えます。
伝統とモダニズムを併せ持つデザインで、社員食堂だけでなく、ラウンジなど風格が求められるインテリア空間にも使える一品です。
C333|社員食堂にもオフィスにも使えるスチールチェア
C333の座面と背もたれには、反発と沈み込みのバランスが絶妙なもっちりとした使用感のクッションを採用。
大型の座面と背もたれでストレスフリーな座り心地を楽しめます。
背面に少し突き出した形状のフレームはハンガー代わりにジャケットやカーディガンなどをかけておくことも可能。社員食堂にもオフィスにもおいておきたい一脚です。
ポップで楽しいデザインの社員食堂|木のぬくもりと遊び心を感じる家具導入事例5選
社員食堂の利用者に気持ちを切り替えられるような楽しさを味わって欲しい場合には、木の温もりや遊び心を取り入れた家具を選んでみましょう。
完成やクリエイティビティを刺激する、下記のような家具がおすすめです。
C210|細やかな遊び心がスパイスのように効いたオーソドックスな椅子
C210はオーソドックスなフォルムの木製椅子です。
体のラインに合わせた背もたれの掘り込みや、しなやかにカーブする後方のフレームなど、シンプルなデザインの中にも細やかな遊び心を取り入れました。
多彩な選択肢の中から選べる張り地のデザインと、木目の美しいビーチ材の組み合わせもお楽しみいただけます。
C217|丸みを帯びたフォルムが目を惹くシンプルで軽量な椅子
C217は丸みを帯びたやさしいフォルムが特徴的なアームレスチェア。
シンプルなデザインの中にビーチ材の明るい木肌と繊細な木目が映える一脚です。
一脚の重さが3.7kgと非常に軽量で、取り扱いやすいのも社員食堂の使用に嬉しいポイントとなっています。
C257|いつまでも座っていたい快適なクッション性の椅子
C257は座面・背もたれのクッションの面積が幅広く設計された椅子。
座面・背もたれ体のラインにフィットする形状で、食事が終わった後もずっと座っていたくなる座り心地です。
存在感のある幅広いクッションには、おしゃれな張り地のオプションをたくさんご用意しています。
C262|ろくろ加工の脚(ターニングレッグ)のクラシカルな木製椅子
C262は木製家具の伝統的な装飾技法であるろくろ加工(ターニングレッグ)により、クラシカルな印象を持つデザインになっています。
重厚になりすぎないよう、前方の2本の脚以外では装飾性を控え、抑揚の効いたデザインに仕上げました。
背もたれも低めに設計されており、広大なインテリア空間に何脚も並べても、圧迫感を感じにくくなっています。
C283|ユーモラスなフォルムの超軽量木製椅子
C283では実用性とシンプルさを主要なデザイン哲学とする「SHAKER DESIGN」の思想を取り入れたシンプルな椅子。
小ヤギの角のように突き出した背もたれ部分のフレームが、控えめなチャーミングさを演出します。
一脚の重さが3.3kgと超軽量で、社員食堂で使用する際にも取り扱いやすい一脚です。
秀逸デザインの社員食堂納品事例3選|コーディネートの参考になるイメージ付き
ここまでご紹介した家具のいくつかは、実際に社員食堂で使用されいます。
コーディネートの参考になる、優れたデザインの納品事例をイメージ付きでご紹介します。
アース製薬 坂越工場 社員食堂「E HIVE」のデザイン
こちらは兵庫県赤穂市のアース製薬坂越工場。
こちらの社員食堂では、広々としたスペースとオーシャンビューという魅力を活かしたデザインが特徴です。
ボックス席、カウンター席、テーブル席など、座席のレイアウトや椅子のバリエーションを豊富に用意し、毎日違った楽しみ方ができるようにデザインされています。
この社員食堂では、食事だけでなくリモートワークにも利用できるなど、働き方の多様性に対応した工夫も凝らされています。
学研ビル 社員食堂「Gaken LOUNGE」のデザイン
こちらは品川区の学研ホールディングス本社ビルの13階にある社員食堂です。
こちらの社員食堂では働き方の多様性への対応と、従業員満足度(ES, Employee Satisfaction)の向上のための一環としてリニューアルされました。
この空間を単に食事をする場所ではなく「ラウンジ」と捉えたデザインとなっています。
食堂として効率的に利用できることに加えて、ミーティングスペースとしても活用できるよう、大型のテーブルが配置されています。
効果的に配置されたグリーンインテリアと木目の美しい家具が利用者のリラックス促す、素敵なデザインとなっています。
某オフィスの社員食堂のデザイン
こちらは神奈川県にある某オフィスの社員食堂。
あえて同一デザインを家具を規則的に配置することにより、エレガントで先鋭的なインテリアとなっています。
利用者のスタイルに合わせて、適度にリラックスすることも集中力を高めることも可能な空間デザインです。
まとめ
秀逸なデザインの社員食堂は、企業のブランド力を向上させ、優秀な人材を引き寄せる優れた手段になります。
デザインやレイアウト、機能性を工夫すれば、単に食堂として機能するだけではなく、多彩な働き方を促進し、社員のエンゲージメントを高めることも可能です。
優れたデザインとコーディネートで、新しくて楽しい働き方が生まれる社員食堂を目指しましょう。
- 最終更新
- 2023.10.28