飲食店の家具の選び方で迷わない!大切なポイントとおしゃれな導入事例15選
飲食店のための家具選びは、多くの点で住宅などの家具選びとは異なっています。
たくさんの人に長く愛される飲食店にするためには、ポイントを押さえて論理的に家具を選ぶことが大切です。
この記事で
- 飲食店の家具を賢く選ぶためのポイント
- 飲食店をカタログで選ぶ時に注目したいサイズ情報
- 飲食店に使えるおしゃれな家具のイメージ付き導入事例
など、飲食店の家具選びにすぐに役立つ情報を確認しておきましょう。
飲食店の家具の賢い選び方|3つのポイントに注目しよう
飲食店の家具選びで迷っているなら、大切なポイントにフォーカスしてみましょう。
- レイアウト
- 耐用年数
- クレンリネス(清潔さ)
に注目すれば、たくさんの人に長く愛される飲食店の家具の選び方が見えてくるはずです。
ひとつずつ詳しく確認してみましょう。
ポイント①:まずはレイアウトを検討する
飲食店の家具を選定する前に、まずは平面図などから家具のレイアウトを詳細に検討しておくのがおすすめです。そうしないと、店内は手狭で使いにくくなってしまうかもしれません。
みんなが心地よく使えるレイアウトのためには
- 座席数は面積1坪(3.3㎡)あたり1.2〜1.5席程度
- 一人が店内を移動するための通路幅は最低65〜70cm程度
- 利用客がストレスなくすれ違うための通路幅は110〜120cm程度
- フロアのメインの通路は車椅子の通行も想定して120〜150cm程度
といった基本的な寸法情報を覚えておくと役立ちます。
さらに
- 客動線(利用客の動き)
- サービス動線(スタッフの動き)
などを考慮しながら、座席のレイアウトを決めていきます。
レイアウトが決まれば、席数や家具のサイズなどを検討しやすくなります。
客動線が重要なのは言うまでもありませんが、スタッフに無理を強いる動線としてしまうとサービスのクオリティ低下、つまり利用客の不利益につながります。
その場にいる誰もがストレスなく動けるレイアウトを目指しましょう。
ポイント②:十分な耐用年数が期待できる素材のものを選ぶ
飲食店の家具は住宅で使用される家具より多くの人が長時間利用するので、荷重や摩擦などの負荷に頻繁にさらされます。十分な耐用年数が期待できるタフな素材の家具を選びましょう。
たとえば
- ビーチ材…時間の経過と共に強度が増していき、色合いにも深みが加わっていく
- オーク材…頑丈で耐水性も高く、虫害にも強い
など、木材の中でも樹種ごとに異なる個性を活用できるかもしれません。
木製の家具を選ぶ場合、下記のような構造にも注目できます。
- 無垢材…耐久性に優れ、傷や摩擦も味わいになる
- 集成材・剥(はぎ)合わせ…頑丈で形状安定性も高い
- 挽板…合板だが表面の化粧材が2〜4mm程度と厚く、見た目に本物の質感があり傷に強い
- 突板…合板で化粧材の厚さは0.2〜0.6mm程度と薄い。丁寧に作られたものは見た目も美しいが、傷にはやや弱い
どのような構造であれ、乾燥やコーティングなどの処理が適正に行われていなければ十分な耐久性を発揮することができません。
たとえば処理が不適切だと、美しい無垢材であっても湿気や乾燥などの影響でひび割れてしまうことがあります。
耐用年数を重視する場合にも、信頼できるメーカーの製品であることが大切な前提となります。
ポイント③:クレンリネス(清潔さ)を保ちやすいものを選ぶ
飲食店を多くの人に長く愛されるものにするには、クレンリネ(cleanliness 清潔さ)も欠かせない大切な要因になります。
飲食店でのクレンリネスを徹底するためにはこまめな清掃が必要です。
家具を選ぶ時には
- 十分な耐水性がある素材…水拭きを頻繁に繰り返しても変質しない
- 耐薬品性がある素材…中性洗剤などを使った清掃を繰り返しても変質しない
などの性質をチェックしてみましょう。
たとえば
- 水に強いオーク材
- 耐薬品性が高いメラミン化粧板
などの素材の家具が候補に上がるかもしれません。
ただし、どんな素材にも弱点はあるものです。
家具を購入したらまずは「使用上の注意」などにしっかりと目を通し、どのような清掃メンテナンスを行うべきかチェックしておきましょう。
飲食店の家具のカタログサイズはここをチェックしよう
飲食店用の家具をカタログから選ぶ場合、記載されたサイズ情報を正しく活用するためのチェックポイントを覚えておきましょう。
テーブルと椅子の座面の差尺
テーブル・カウンター席の差尺(テーブルと椅子の座面の高さの差)は「25〜30cm」の範囲に収めれば、多くの人にとって快適になります。
適切な差尺を考える時、カタログでは
- 座面高さを示す『SH(シートハイト)』
の寸法情報に注目してみましょう。
下記のような寸法の組み合わせが目安になります。
- 高さ70cm前後のテーブル・ローカウンターなら、椅子のSHは40〜45cm程度
- 高さ90cm前後のミドルカウンターなら、椅子のSHは60〜65cm程度
- 高さ100cm前後のハイカウンターなら、椅子のSHは70〜75cm程度
差尺が適切であれば、カフェ、レストラン、バーなどどのようなシーンでも利用客に快適に飲食を楽しんでもらいやすくなります。
背もたれ肘掛けの有無と高さ
カタログ情報では
- 椅子の最大高さを示す『H(ハイト)』
- 肘掛けの高さを示す『AH(アームハイト)』
にも注目できます。
Hの寸法は背もたれがない椅子では大抵の場合座面の高さ、背もたれがある場合では背もたれの高さになります。
飲食店で使用する椅子については
- 背もたれがあまり高くない方が、長時間快適に過ごしやすい(座る姿勢の自由度が広がるため)
- 肘掛けがある方が、長期間快適に過ごしやすい(腕の重さを預けられるため)
- 肘掛けはテーブルの下に収まる高さであればスペースを有効活用しやすい
といった情報をもとに、H、AHの寸法情報をチェックしてみましょう。
重さ
カタログを見るときには椅子の重さについてもチェックしてみましょう。
軽い方が扱いやすくなりますが、あまりに軽すぎると
- 座った時に安定しにくい
- 素材の強度やクッション性などに問題がある
というデメリットも考えられます。
もちろん軽い椅子が悪いわけではありませんが、品質についてはよりしっかりチェックしてみるのがおすすめです。
飲食店で使用する椅子の重さは
- 一人掛けのダイニングチェアなら5〜10kg程度
- 一人掛けで、よりしっかり座れるタイプの椅子なら10〜13kg程度
がひとつの目安になるでしょう。
飲食店の家具選びに迷うときにはショールームに足を運んでみよう
現在では印刷されたカタログやWEBサイト、またはAR(拡張現実)などを利用して、椅子の寸法情報や外観などを詳しく確認できるようになっています。
とはいえ、可能な場合は家具を取り扱うショールームを訪れてみるのもおすすめです。
ショールームでは
- 肉眼で見る質感
- クッション性や肘掛けなどの感触
- テーブルと椅子を組み合わせた時の利用感
など、実物でしかわからないさまざまな情報を実際に体感してみることができます。
近くに利用できる家具のショールームがないか、一度検索してみるのはいかがでしょうか。
カジュアルなカフェ・レストランなどに使えるおしゃれな飲食店家具5選
いつも多くの人で賑わう、一軒あるだけで通り全体が活気付く、街には時折そんな魅力的な飲食店があります。
あらゆる年齢層の人に気軽に利用してもらいたい、そんなカジュアルなカフェ・レストランには下記のような家具がおすすめです。
C292|体にフィットする自然なフォルムのアームチェア
C292はシンプルなフレームを採用した、軽やかに使えるアームチェア。細身で控えめなフレームに木目の美しさ、木の優しい質感が映える一脚です。
カーブするフォルムには自然のぬくもりが感じられ、街外れのカフェからビーチサイドのレストランまで、幅広い飲食店のインテリアにお使いいただけます。
C229|包み込むような座り心地のシェルチェア
C229はたのもしい厚さのクッションが体を優しく包み込んでくれるシェルチェア。
丸みを帯びた特徴的なフォルムと適度に沈み込む硬質モールドウレタンが、ホールド感のある座り心地を提供します。
長い時間座っていても疲れを感じにくく、話が弾む食事やお茶の時間にはにうってつけの一脚です。
C290|素直な佇まいが愛らしい北欧風の椅子
C290はシンプルなフレームとクッションで構成されたビーチ材の椅子です。
背もたれ・座面共に体のラインに合わせて緩やかにカーブしており、しっかりと体を支えられる安定感のある座り心地を楽しめる一脚となっています。
明るく愛らしい質感のビーチ材は北欧インテリアによく活用される木材のひとつ。北欧をコンセプトにしたカフェや自然派のレストランなどには特によく似合うでしょう。
CT51|杉古材をリサイクルしたサステナブルな大型テーブル
CT51は建築資材として利用されていた杉材をリサイクルし、全体に張り合わせ、組み上げたサステナブルな大型テーブルです。
日本の固有種でもある杉の色合いや触感、またほのかに感じられる香りなどは、まさに遺伝子に組み込まれているかのように愛着を感じさせます。
箱脚タイプとなっており、奥行き方向にも着席可能。大勢で相席できるカフェのカウンターなどではこのような大型テーブルが活躍してくれるかもしれません。
C246-2|感受性に訴えるオーク材パネルの2人掛けソファ
C426-2は大胆にあしらったオーク材パネルが目を引くクールな質感の2人掛けソファ。
黒皮風塗装で仕上げたスチールのフレームとオーク材、そして大型クッションという異なるテクスチャーの調和が、知性や感性を刺激するデザインとして仕上げられています。
図書館に併設されたカフェ、美術館や博物館の中のレストランなど、先鋭的な感性を持つ人々が集まる場所に、さりげなく配置したい一台です。
高級感のあるレストラン・バーなどに使えるおしゃれな飲食店家具5選
足繁く通えるわけではないものの、特別な人と特別な時間を過ごせる、そして誰かの、または自分へのご褒美になる、そんなちょっとした非日常感を味わえる飲食店もあります。
ちょっと高級で、品格があって、憧れの対象にもなりうるような飲食店には、下記のようなおすすめの家具があります。
C291|自然のぬくもりをまとうビーチ材アームチェア
C291はビーチ材のさりげなくも美しい木目がたのしめるアームチェアです。
背もたれのクッションを支えるボードはビーチ材の味わい深い木目が際立ちます。
さらに、アーム部分のビーチ材のなめらかな手触り。見て、触れて、ビーチ材のぬくもりをゆっくりと堪能できる椅子に仕上がっています。
座る人の体に沿うように優しくカーブするフォルム、そして体をゆだねられるアームで、長い時間座っていても快適さが損なわれません。
W093|ミニマルなデザインの中でビーチ材の木目が映える椅子
W093はミニマルなフォルムの中で、素材の品の良さがより一層映えるデザインの椅子。
シンプルな構造と形状には、必要以上に主張しない謙虚さという美徳が感じられます。それでいて、広めに設計された座面・背もたれのクッションは上質な座り心地を提供します。
選りすぐりの美食を静かに味わうリストランテなどでも十分に使える美しい一脚です。
W012|親しみやすさと品格を併せ持つスマートなアームチェア
W012は繊細でエレガントなフォルムに仕上げられたアームチェア。細くしなやかに仕上げられたフレームは見た目に軽やかなだけでなく、重量5.0kgと実際に軽量なのも好印象な一脚です。
フレームには4色のカラーバリエーション、そして複数のデザインから選べる張り地の組み合わせにより無数のコーディネートを楽しめ、あらゆるインテリア空間に調和します。
C311S|バーカウンターの空気を嗜む大人のためのハイスツール
C311はスチール製極細フレームのクールさに、十分な厚みを持つやわらかなモールドウレタンを組み合わせたスツール。
座面には軟質、背もたれには硬質と種類の異なるモールドウレタンを使い分けてあるので、効率的に体圧を支え、疲れを感じにくい構造となっています。
バーなどのハイカウンター席での使用を想定した座面高さ約70cmのハイスツールで、細身のフォルムながら安定感と座り心地は抜群です。
C459-2|アンティークさとモダンさを兼ね備えたレッドオークのソファ
C459-2のフレームは堅牢さで知られるレッドオーク。ダイナミックでありながら無駄を排したフォルムからはどこかモダニズム的な美しさを感じられる2人掛けソファです。
レッドオークの風合いをさらに深めるアンティークブラウンで塗装されたフレームにより、品格が求められるハイエンドな飲食店にも十分に通用する一台です。
2人掛けの他に1人掛けタイプも用意されており、レイアウトしやすいモデルとなっています。
広々としたフードコートなどに使えるおしゃれな飲食店家具5選
特にお腹が空いているわけではなくても、なぜか惹きつけられ、つい長居してしまう、そんな飲食店もあります。
人が自然と集まってくるフードコートなどの広々した飲食店におすすめしたい家具をいくつかご紹介します。
C206|長く愛されるオーソドックスなデザインのダイニングチェア
C206はオースドックスなフォルムにオーク材の美しい木目が映えるダイニングチェア。どんなインテリアにおいてもコーディネートしやすいデザインに仕上げました。
美しいだけでなく硬くて傷に強いという特徴を持つオーク材を採用し、長期間の使用にも対応可能。経年変化も楽しみな一脚です。
張り地との組み合わせでいろいろな表情を見せてくれる一脚で、飲食店だけでなくワークスペースや一般家庭などさまざまなインテリア空間で活躍します。
C268|伝統的なデザインをモダンにアレンジしたウィンザーチェア
C268はまっすぐ伸びたビーチ材のスポークが印象的なウィンザーチェア。
ウィンザーチェアは英国の伝統的な椅子デザインの一種です。現代に至るまで人々の暮らしに寄り添う民芸品として庶民に愛されてきたそのデザインを現代風にアレンジしました。
可愛らしくもスタイリッシュなフォルムでたくさんの人を惹きつける一脚です。
C305A|軽妙なフォルムのシンプルなスツール
C305Aは極細のスチールフレームにオーク突板を採用したスツールタイプの椅子。
パーツはコンパクトにして総重量は4.5kgと軽量に。座面・背もたれには曲げ加工したオーク材の突板を採用し、親しみやすいデザインに仕上げました。
軽やかな印象を持つこの椅子は、フードコートのような広さのフロアにたくさん配置しても圧迫感がなく、広々とした空間を演出できます。
CT04|オーク材突板を板張り風に仕上げた角形テーブル
CT04はオーク材の突板をフローリングのように板張り風に張り合わせた角型テーブルです。
カジュアルな印象で使いやすく、スペースの限られた飲食店から席数の多い大型空間まで、さまざまシーンで使い勝手の良いサイズ感が大きなメリットとなっています。
サイズは幅60cm×長さ60cmから幅100cm×長さ180cmまで、豊富なラインナップからお選びいただけます。
C447-3|レッドオークの強みを感じるカジュアルなストレートソファ
C447-3ではまず張り地のデザインパターンが目を惹きますが、長大な座面と背もたれをシンプルな構造で支えるレッドオークが全体を引き立てています。
幅は189cmと大型で頑丈、複数名でも気兼ねなく使えるストレートソファです。
まとめ
一般家庭のインテリアコーディネートとは少し勝手の異なる飲食店の家具選び。
賢く選ぶには、求められるレイアウトや耐久性、クレンリネスなどのポイントについて考えてみましょう。
さらに素材や構造、寸法などについてのちょっと知識も身につけておけば、飲食店の家具選びはよりシンプルで楽しいものになるはずです。
- 最終更新
- 2024.03.02