サステナブル家具という選択で豊かな自然と資源を守る|おしゃれな導入事例13選
環境へのダメージに起因する気候変動や資源の供給の不安定さは、日を追うごとに身近な出来事になりつつあります。
資源や環境が徐々に消耗していくような状況に歯止めをかけようと、SDGsやCRS(企業の社会的責任)など、新しい取り組みが生み出されています。
そのような取り組みの中心的なテーマになっているのが「サステナビリティ」という考え方です。
この記事では、
- 家具を選ぶ時にサステナブルな視点が必要な理由
- サステナブル家具を選ぶ時に注目したい2つのポイント
- サステナブル家具のイメージ付き導入事例
についてご紹介します。
家具を選ぶ時にもサステナブルな視点が大切な理由
サステナブルとは日本語では「持続可能な」という意味になります。名詞として「サステナビリティ(持続可能性)」という単語が使用されることもあります。
サステナビリティには、「環境的」「社会的」「経済的」という三つの側面がありますが、私たちの生活の中の生産や消費に関しては特に、環境への負荷を最小限に抑える“環境的サステナビリティ”という観点が大切になります。
逆にいうと、サステナブルでない生産や消費のサイクルを続けていけば私たちの生活に不可欠な資源や自然環境はどんどん縮小、または破壊されていくということです。
豊かな自然と資源を守るために、
- 家具選びにおけるサステナブルの意味
- サステナブルな家具を選ぶメリット
を理解しておきましょう。
家具選びにおける「サステナブル」とは?
私たちの暮らしの中の家具は鉄、プラスチック、木材などどんな素材で作られているものでも、その素材には地球資源が使用されています。
家具を選ぶ際にも、サステナビリティに関して
- 資源を無駄に消費しない
- 製造されたものを無駄に廃棄しない
というシンプルな視点を持つなら、私たちも自然や資源の保全や回復に貢献することができます。
地球にある自然環境には私たちの生活に不可欠な食物、酸素、資源などを生産する能力がありますが、その生産スピードのほとんどは私たちが無理に速めたりすることはできません。
私たち人間が行う製造・消費活動が、この地球のゆっくりとした生産力を超えないようにするのがサステナビリティの一つの目標になります。
サステナブル家具を選べば、こんなふうに環境のメリットになる
家具を含めさまざまな製品を選ぶ際、サステナブルで環境への負担が軽いものを選ぶようにすれば、限りある地球の自然環境や資源の保全に貢献できます。
たとえば、二酸化炭素を吸収し生き物に必要な酸素を豊かに生み出している森は「地球の肺」とも言われています。
木材は森林の生み出す資源であり、過剰に伐採していけば森林資源はどんどん縮小していきます。
森林資源を採取、生産、廃棄という一方通行的な消費をハイスピードで続けていくなら、
- 空気汚染の深刻化
- 温室効果ガス(二酸化炭素)による気候変動
- 生態系の破壊
など、環境はさまざま形のダメージを受けることになります。
そしてそのようなダメージの多くは回復に膨大な時間を要するか、最悪の場合は二度と元に戻らないレベルのものもあります。
そのような事態を避けるためにも、家具を含めさまざまなものをサステナビリティーという尺度で選ぶことは大切です。
サステナブル家具は素材で選ぼう|注目ポイントはこの2つ
サステナブルな視点で家具を選ぶために注目したいのは、
- リサイクル素材を使用しているか
- 国産木材を使用したり、国内で製造されている製品か
という二つのポイントです。
このポイントが何を意味するのか、一つずつご説明しましょう。
サステナブル家具の素材のポイント①:リサイクル素材を使用しているか
サステナブルな視点で家具を選ぶためのキーワードの一つは「リサイクル素材」です。
使い終わった家具やその他の製品の素材をリサイクルし、時代やニーズにあったデザイン性・機能性をもつ新しいプロダクトとして生み出された製品を選ぶようにしましょう。
そのような製品であれば環境への負荷が少なく、自然や資源の保全に貢献できます。
サステナブルな観点で家具を選ぶには、製造される際の資源の流れにも注目しましょう。
資源と製造の流れには、
- リニアエコノミー…資源を採取し、商品を製造し、使い終われば廃棄する、という一方通行的な消費の流れ
- サーキュラーエコノミー…使い終わった製品も資源として再利用し、資源が循環するような流れ
の2種類に分類できます。
さまざまな資源が後者のような「サーキュラーエコノミー」の流れの中で再利用されるスタイルが定着するなら、地球から無駄に資源を採取する必要はありません。
サステナブルな家具はこのようなサーキュラーエコノミーの枠組みの中で生産・再利用されています。
サステナブル家具の素材のポイント②:国産木材使用・国内製造か
国産材・国内製造の家具を選ぶことには、
- 輸入材を長距離輸送する際に排出される二酸化炭素を削減できる
- 国内という身近な場所にある森林資源を有効活用できる
というメリットがあり、サステナビリティへの貢献に繋がります。
木材や家具を長距離輸送(輸入・輸出)するにはコストだけでなくかなりのエネルギーが必要になり、環境への負荷となる大量の二酸化炭素が排出されます。
しかし、木材の製造自体にはあまりエネルギーを必要としないため、輸送の距離が短くて済む国産材使用・国内製造の家具であれば二酸化炭素の削減に貢献できます。
また、日本は国土の約67%が森林で、そのうち約40%は資源として活用できる可能性を秘めた人工林となっています。
この身近な森林資源を有効活用する国内生産のサイクルが確立されれば、二酸化炭素削減の可能性は広がるでしょう。
環境への負荷が少ない国産木材使用・国内製造の家具はサステナブルで、自然環境や資源の保全に貢献することができます。
素材で選ぶ、おしゃれなサステナブル家具の導入事例13選
環境への負荷が少ないサステナブルな家具にもデザイン性の高い製品は数多く存在します。
- ホテル・ラウンジ
- カフェ・レストラン
- オフィス
などに使えるサステナブル家具の導入事例をおしゃれなイメージ付きでご紹介しましょう。
ホテル・ラウンジに使えるサステナブル家具|素材で選ぶおすすめ導入事例4選
C321A|リサイクル素材を使ったサステナブルな背もたれ・クッション付きスツール
C321Aは木材にもスチールにもリサイクル素材を利用した「the old wood」シリーズのスツール。
木材部分にはパレットや建築資材として使用されていたものを再利用し、スチール部分にはクローズドループリサイクル素材を採用。
全面的にサステナビリティを意識しながら、新しい価値観をもつ一脚としてデザインされています。
C321B|木材の深みが活きたサステナブルな背もたれ付きスツール
C321Bもリサイクル素材をフルに活用した「the old wood」シリーズのスツールです。
エイジング加工ではないリアルな経年変化を感じさせるリサイクル木材の座面・背もたれからは新品の状態から貫禄が感じられます。
バーやカフェのビンテージ感あるインテリアの中や、SDGsなどのコンセプトをもつホテルの一角などにさりげなく配置したい一脚です。
C322A|快適なクッション付きのサステナブルなスツール
C322Aも「the old wood」のシンプルなスツールです。
背もたれを排したシンプルなフォルムがこのスツールの大きな特徴ですが、厚めのクッションで見た目以上に快適な座り心地となっています。
C322B|シンプルでシャープなフォルムのサステナブルなスツール
C322Aも「the old wood」シリーズの一因であり、シリーズの中で最もシンプルな形状のスツールです。
コンパクトでありながら、時間を経た木材特有の深みある質感を十分に感じられるようにデザインしました。
シンプルさを極めたシャープなフォルムが、これからのモノづくりのあり方を考えさせる一脚です。
カフェ・レストランに使えるサステナブル家具|素材で選ぶおすすめ導入事例6選
C321AS|バーカウンターに使えるサステナブルなクッション付きハイスツール
C321ASは座面高さ72cmのハイスツール。1mほどの高さのハイカウンターにちょうど良いサイズとなっています。
素材にはもちろんリサイクル素材を使用。環境に配慮しつつも高いデザイン性をもつ一脚です。
C321BS|バーカウンターに置きたいシンプルでサステナブルなスツール
C321BSもリサイクル素材を全面的に採用したハイスツールです。
シャープなフォルムからは華奢さを感じるかもしれませんが、時間が経つほどに強度を上げていくリサイクル木材とスチールの組み合わせで、十分な頑丈さがあります。
CS104|古杉材を利用したサステナブルな戸棚付きシェルフ
CS104ではリサイクル材をシェルフに仕上げました。使用されているのは日本の固有種である杉の古材。
国産材を国内でのサーキュラーエコノミーの流れの中で再利用した、サステナビリティあふれるシェルフです。
環境への配慮に加えて日本的な侘び寂びや粋を重視するインテリアに合わせて配置したい一品です。
CS105|無垢古材を大胆に使用したサステナブルなシェルフ
CS105は3段の棚板をもつ収納力の高いシェルフです。
フレームにはリサイクルされたスチール、棚板には古杉材を再利用しているサステナブルなシェルフです。
棚板の古杉材は無垢材を繋ぎ合わせた「剥合わせ材」を使用。古材特有の深みある質感に加えて、組み合わせの妙により一点一点の異なる個性が際立つシェルフとなりました。
お客様にゆっくりとした時間の流れを楽しんでほしいカフェ・レストランなどのインテリア空間に配置したい一品です。
CS103A|古材を使用した、中型のサステナブルな格子状シェルフ
CS103Aも古杉材を使用したシェルフ。こちらは格子状の仕切りのみで背板がなく、アイデア次第で使い方の幅も広がります。
アンティークなオブジェや厳選された古本、ターンテーブルとレコードなどこだわりのコレクションをディスプレイするなら、こんなシェルフがおすすめです。
CS103B|古材を使用した、大型のサステナブルな格子状シェルフ
CS103Bもリサイクルされた古材を利用した「the old wood」シリーズのシェルフ。
同タイプのCS103Aより大型で、十分な収納力と存在感のある佇まいが特徴です。
CS103Aと組み合わせてディスプレイやレイアウトのバリエーションを広げるという使い方もできます。
オフィスに使えるのサステナブル家具|素材で選ぶおすすめ導入事例3選
CS106|リサイクル素材を使用したサステナブルな大型グリッドシェルフ
CS106は壁面いっぱいに収納スペースを広げられる大型のグリッドシェルフ。こちらも使用されているのはリサイクル素材のスチールと杉材です。
細身のフレームでシャープな印象に仕上がっており、資料やファイル、仕事道具などの多いオフィスでも十分な収納力で物をスッキリまとめられます。
あえて隙間を作ったり、グリーンインテリアを配置したりとアイデア次第でさまざまなバリエーションの収納・インテリアを楽しめます。
CT51|マルチパーパスに使えるサステナブルな大型テーブル
CT51はリサイクルされた古杉材を張り合わせた大型のテーブルです。
木の質感は見て美しいだけでなく触れることによっても緊張感をほぐし、集中力を高める効果があるため、オフィスには適した素材です。
箱脚タイプとなっており、奥行き方向にも着席可能。大人数でミーティングテーブルとして使用できるデザインとしました。
CT53|自然の温もりを感じる古杉材のサステナブルなミーティングテーブル
CT53は日本の固有種として古くから建築・建具に愛用されてきた杉の古材を天板に採用した「the old wood」シリーズの大型ミーティングテーブルです。
杉特有の直線的で美しい木目と古材ならではの時間の流れを感じる風合いと、硬質でモダンなスチール製の脚部が軽やかに調和するようデザインしました。
オプションでコンセントボックスが設置でき、ミーティングテーブルやフリーアドレスオフィスのワークスペースとして活用しやすくなっています。
まとめ
サステナブルな視点で家具を選べば、資源や自然環境などの消耗に歯止めをかけられる可能性は高まります。
次の家具を選ぶ時には、リサイクル資源や国産材などを賢く利用したサステナブルな家具を選んでみるのはいかがでしょうか。
“これから”を意識したそのようなちょっとしたチョイスで、自然や資源の保護・保全に貢献できるかもしれません。
- 最終更新
- 2023.10.12