マホガニー材って何?色の特徴や種類・他の木材との違いを解説します
数ある木材の中でも世界三大銘木に数えられ、人気・知名度共に高いのが「マホガニー」です。
ワシントン条約により保護されている木材で、希少性の高さから高級木材として知られています。
マホガニー材の大きな特徴として挙げられるのが、深みのある赤色です。高級感ある上品な色が愛されており、経年変化でより深みを増していきます。
マホガニー材がどのような色をしているのかや種類、他の木材との違いを解説します。ぜひ家具選びの参考にしてみてください。
マホガニー材とは?世界三大銘木に数えられる木材
マホガニーはセンダン科マホガニー属の広葉樹で、冒頭でも述べたとおり世界三大銘木の1つです。
西インド諸島原産の樹木で、現在では植林により中南米などに広く分布しています。
柔らかいため加工しやすく、床材のような建材や家具、ギターをはじめとする楽器などさまざまな分野で活躍する木材です。
腐りにくく耐久力があり、400年以上前に作られたドミニカ共和国の彫像は、いまだ健在です。
加工のしやすさや後述する深い色味などから人気を博したマホガニー材ですが、乱獲や違法伐採などが横行したため、ワシントン条約によって天然木の取引が制限されるようになりました。
インドネシアをはじめとする東南アジア各国で植林が進んでいますが、現在では貴重な木材となっており、木目や色が似ている木材をマホガニー材の代替品として、マホガニー材と呼ぶこともあるほどです。
マホガニー材の特徴は深みのある色
マホガニー材の大きな特徴は、深みのある美しい赤色です。赤茶色の木肌は磨けば磨くほど、美しくなるとされています。
木材は光や空気により起こる化学反応で、段々と色味や柄が変化していきますが、マホガニー材の場合は全体的に淡い色だった木目から、経年変化によって美しい赤褐色へと深みを増していくのが特徴です。
また「リボン杢(もく)」と呼ばれる美しい木目も特徴で、光の当たり加減で縞模様が輝いて見えます。
木材の繊維自体に光沢があることに加え、塗装・艶だし剤などと相性が良いため、美しく仕上がります。
特徴的な色や美しい木目を活かして、高級家具や高級楽器、高級車のハンドル、彫刻の素材など、機能性だけでなくデザイン性が求められる幅広いアイテムに使用されてきました。
見た目の美しさから無垢材としてだけではなく、スライスされ化粧板に加工されて使用される場合もあります。
マホガニー材の種類は大きく4つ
マホガニー材は大きく3種類に分けられ、マホガニーの代替材としての木材も含めると4種類存在します。
それぞれの特徴を解説します。
キューバンマホガニー
単にマホガニーと呼ばれることもあるキューバやフロリダ半島原産のマホガニーで、キューバンマホガニーの他にスパニッシュマホガニーやスモール・リーフ・マホガニーなどとも呼ばれます。
ただしワシントン条約により取引が制限されていることに加え、1946年にキューバ政府がマホガニー材の輸出を禁止したため現在では入手困難な木材です。
木材として使用されることはなく、現在流通しているアンティーク家具など資源再生利用でしか見られない希少な銘木です。
オオバマホガニー(ホンジュラスマホガニー)
ホンジュラスマホガニーやビック・リーフ・マホガニー、ジュニュイン・マホガニー、セントラル・アメリカン・マホガニーが分類されます。
キューバとアメリカの関係悪化によりキューバンマホガニーの入手が困難になったことで、一気に需要が高まった木材で、現在では植林も行われています。
植林により入手しやすくなったものの、ホンジュラスマホガニーだけはワシントン条約に登録されているため輸出入の検査や証明が必要です。
入手が難しくなったホンジュラスマホガニーの代わりに、アフリカン・マホガニーのような代替材が使用されることもあります。
メキシコマホガニー
メキシカン・マホガニーやパシフィック・コースト・マホガニーなど、グアテマラやメキシコ南部といった中米で育つマホガニーです。
ワシントン条約によって保護されているので、キューバンマホガニーやホンジュラスマホガニー同様に入手が難しい希少な木材となっています。
マホガニーの代替材
マホガニー材の多くはワシントン条約により入手困難な木材となっているため、マホガニーによく似た樹木が代替材として用いられるケースもあります。
例えばマホガニーと同じセンダン科で、見た目の似ているアフリカン・マホガニーやサペリ・マホガニーは代表的な代替材です。
マホガニーはセンダン科マホガニー属ですが、アフリカン・マホガニーはカヤ属でサペリ・マホガニーはエンタンドロフラグマ属のため、厳密にはマホガニーとは別種の樹木です。
またレッド・ラワンのようにフタバガキ科ショレア属の完全に別種の樹木ながら、マホガニーに似ているため、フィリピン・マホガニーと呼ばれる代替材もあります。
世界三大銘木マホガニー・ウォールナット・チークの違い
マホガニーと同じ世界三大銘木に数えられる「ウォールナット」と「チーク」。いずれも高級木材として珍重されています。
理想的な家具を選ぶにあたって、3つの木材の違いを押さえておきましょう。
それぞれの主な特徴は、以下のとおりです。
マホガニー材:ワシントン条約で保護される希少な木材。深みのある赤色と経年で深みを増す変化が人気で、加工しやすさから建築や家具、楽器など幅広く使われます
ウォールナット材:クルミ科の樹木で、濃い茶色と美しく揃った木目が特徴。耐衝撃性・加工性に優れており、年月により風合いが増していきます
チーク材:耐久性・耐水性に優れるのが特徴。建築や家具だけでなく、船舶にも用いられます。ただし伐採が禁止されており、輸入制限があるため希少な木材です
いずれも経年により色・風合いが変化していくのが特徴。ウォールナット材は革製品のように「人が触れる」と風合いが増していきます。
チーク材は年月とともに黄色から暗い褐色へ変化していくため、マホガニー材と同じく経年変化で深みが増していきます。
どの木材も年月が経つと変化していくので、使うほど愛着が増す木材です。特にマホガニー材とチーク材は入手困難なため、使用された家具は貴重です。
マホガニー材はどのような家具におすすめ?
マホガニー材は美しい木目や深みのある色を活かして、テーブルや椅子、チェスト、キャビネットなど幅広い家具に用いられています。
柔らかく加工しやすいため曲線的なデザインや透かし彫りなど、デザイン性の高い家具が多いのも特徴。寝室や書斎などで日常的に使う家具はもちろん、ダイニングや玄関のようなお客さんの目につく場所へ置く家具の使用にも適した木材です。
ただしマホガニー材は希少な木材なため、アンティーク家具でしか見られません。
サペリ・マホガニーのような代替材を使用した家具であれば、比較的手軽に入手できます。
マホガニー材を用いた家具は高級感ある空間を生み出してくれる
マホガニー材の大きな特徴は深みのある赤色と、美しい縞模様の木目です。経年変化により深みが増していき、上品かつ高級感漂う色味になっていきます。
世界三大銘木に数えられるほど美しい木材なので、使用された家具は存在感抜群です。
マホガニー材を用いた家具を置けば、いつもの部屋が高級感ある空間へ生まれ変わるでしょう。
<メルマガ会員限定でおトクな情報発信中!>
①新商品がいち早く知れる!
展示会の先行申込みなど、メルマガ会員様だけにいち早く新商品情報をお届けします。
②売れ筋の商品がわかる!
カフェやオフィス、商業施設などによく採用いただく商品をランキングでご紹介しています。
③在庫状況がわかる!
在庫状況を定期的に配信しています。「今知りたい!」在庫数をタイムリーにチェックできます。
- 最終更新
- 2024.10.10