ナラ材とは?オーク材との違いと5つの特徴を解説|おしゃれな家具の導入事例付き
無垢材を使用した家具を選ぶなら、木材の樹種によって見た目や機能が異なることを覚えておけば、家具選びはより楽しく、奥深いものになります。
この記事では無垢材の中でも人気の高いナラ材に焦点を当て、
- ナラ材とはどんな素材か
- ナラ材とオーク材にはどんな違いがあるか
- ナラ材を使用したおしゃれな家具の導入事例
などについて、役立つ情報をご提供します。
人気の「ナラ材」とはどんな木材?
ナラ(楢)はブナ科コナラ属の広葉樹の総称です。つまりナラはブナやコナラ、さらにはクヌギなどの仲間になります。
日本におけるナラ材にはほとんどの場合「ミズナラ」が使われています。
ミズナラは樹齢500〜1000年ほどにもなることから、高い生命力と耐久性を備えていることがうかがえます。
ナラは中国・インド・タイ・ロシア・ヨーロッパなど北半球に広く分布する木で、日本では北海道から九州まで全土に幅広く見られます。
ナラ材はどんな場所で活用されている?
ナラは見た目の美しさにくわえて、あらゆるシーンで高い実用性を誇る素材です。
ナラ材は、
- 家具材
- フローリングなどの内装材
- ウイスキー用の樽(たる)
- シイタケ栽培の原木
など、私たちの生活や文化のさまざまなシーンで活用されています。
ナラ材とオーク材の違いは?
ナラは英語で「オーク(oak)」。木材としてのナラ材とオーク材は非常に似た素材ですが、全く同じものではない場合もあります。
家具や建材などのカタログなどで、あえて「オーク材」「ナラ材」と書き分けている場合は質感や特徴が異なるものが使用されているかもしれません。
ナラ(オーク)は下記のような種類に分けられ、わずかではありますがそれぞれに違いがあります。
ナラ(ジャパニーズオーク)
英語でミズナラは「ジャパニーズオーク」と呼ばれます。「ナラ材」とはほとんどの場合ミズナラを指します。
名前にジャパニーズと付されていますが必ずしも国産とは限らず、モンゴル産のナラ材なども流通しています。
国産のナラ材では特に北海道産のものが高品質とされます。
ヨーロッパオーク
ヨーロッパオーク(学名: Quercus robur)は和名「セイヨウナラ」として知られています。
ヨーロッパ全域に分布しており、樹木は大型で堅い木材を生み出します。木肌の色合いには淡いブラウンからグレイッシュなものなど、すこし幅があります。
ジャパニーズオークに非常に近い樹種ですが、人によってはやや褪色して灰色がかっているように感じることもあるかもしれません。
ホワイトオーク
ホワイトオーク(学名:Quercus alba)は「アメリカンホワイトオーク」と呼ばれることもあるように、主に北アメリカに分布します。
木目は直線的なものが多く、淡いクリーム色から褐色までの明るい色合いが特徴です。
一般的なナラ材と外観・質感はほとんど同じですが、個体によってはナラ材より木目が荒い(幅が広い)ものもあります。
レッドオーク
レッドオーク(学名: Quercus rubra)は和名で「アカナラ」や「アカガシワ」ともよばれます。
レッドオークは北アメリカ原産で、名前が表す通り美しい赤褐色をしていて、一般的なナラ材に比べても赤みが強く、耐久性もやや劣ります。
家具にうれしいナラ材の5つの特徴とは?
ナラ・オーク系は家具づくりにおいても根強い人気を誇る木材です。
家具にとって嬉しいナラ材・オーク材の特徴には下記のような要素が挙げられます。
特徴①:木目|希少価値が高く美しい
ナラ材は明るくナチュラルな色味と美しい木目で観る人を魅了します。
ナラ材の木目は、
- 柾目(大きくカーブした木目)と板目(真っ直ぐで平行な木目)ともに素直で穏やかな表情を持つ
- 柾目には時に「虎斑」(虎の毛皮を思わせる独特の紋様)があらわれる
という特色があります。
なお、このような木目の表情は丸太から木材を切り出す際のカットの角度で違いが現れます。
独特の魅力を持つナラ材の虎斑は、木を愛好する家具ファンや職人の間でも好みが分かれる紋様です。
- 虎斑がはっきりあわられた木目を好むなら「柾目」
- 虎斑を避けたければ「板目」
といった選び分けをすることもできます。
特徴②:希少性|流通量が限定的
ナラ材はかつて国産材が多く流通し、ヨーロッパなどに大々的に輸出していた時期もありました。
しかし現在では、ナラ材は下記のような理由で国産材・輸入材ともに流通量がかつてより減少しています。
- 国産ナラ材…サステナビリティを考慮せず行われた過去の大規模な伐採の影響による生産量の低下
- ロシア産ナラ材…関税引き上げと、自然保護を目的とした「ワシントン条約」にナラが登録されたことによる価格の高騰
- 中国産ナラ材…改正森林法(2020年施行)による管理の厳格化や、中国内での消費量の増加による輸出量の低下
国産ナラ材については2023年に、ナラにとって致命的な「ナラ枯れ」(虫が媒介し、ナラを枯らす病気)の被害が広がったことにより、今後さらに入手困難となる可能性もあります。
有限であり、生産・流通が厳しく規制されているナラ材は年を追うごとに希少な木材になりつつあります。
特徴③:耐久性|ダメージに強い
木材の樹種は非常に多種多様ですが、
- 広葉樹=「ハードウッド」
- 針葉樹=「ソフトウッド」
のふたつに分類することができます
広葉樹に属するナラは、針葉樹(スギやヒノキなど)に比べて固くて頑丈であり
- 割れ
- 欠け
- 摩耗
- 傷
など、家具の使用の範囲内で予想されるさまざまなダメージに対する高い耐久性を有しています。
広葉樹の細胞は針葉樹に比べて隙間が少ないため比重が重く、広葉樹が頑丈なのはその重さを支えるための木部繊維も発達しているためだと考えられます。
特徴④:形状安定性|水・湿気・腐敗に強い
ミズナラは水分を多く含むという特徴がその名の由来となっていますが、木材として見ると優れた耐水性があります。
ナラ材が水を通しにくいことは、ウイスキー樽として広く活用されていることや、かつては船舶建築にも使用されていたことからも想像しやすいでしょう。
この特徴は、伐採された直後の樹木が防御反応として生成する「チロース」という物質が、木の中の水の通り道である「道管」をふさぐことによって現れるものです。
チロースが道管をふさぐと、水分に加えて菌類の侵入も抑えられるので、ナラ材は腐食に対しても高い耐久性を発揮するようになります。
特徴⑤:サステナビリティ|環境にやさしい
ナラ材は
- 保全のための管理が行き届いた森林資源である
- 国産材の使用は、輸送の際のCO2削減につながる
という点で、サステナブルな素材といえます。
ナラ材をはじめとした森林資源は管理体制が徹底されていることもあり、いくらでも手に入るものではありません。
これは過剰な伐採を阻止しつつ、森林が回復するスピードに合わせて資材を生産するシステムであり、この管理の下で生産されたナラ材を選ぶことは環境保全への貢献となります。
過剰な伐採による森林の減少だけでなく、木材の輸送時に排出されるCO2(温室効果ガス)も環境への深刻な負荷となります。
このような環境負荷は、【木材の輸送量×輸送距離】で算出される「ウッドマイレージ」として数値化されています。
国産ナラ材の使用は、このようなウッドマイレージの削減にもつながるのです。
ナラ材の木目の美しさを堪能できるおしゃれな家具の導入事例15選
実際にナラ・オーク材を使用したおしゃれな家具の導入事例をイメージ付きでご紹介しましょう。
おしゃれで耐久性が高く、コーディネートに取り入れやすいナラ・オーク材の
- テーブル
- 椅子
- ソファ
には、下記のようなおすすめの製品があります。
ナラ材を使ったおしゃれなテーブル導入事例5選|オフィスや社員食堂などにおすすめ
食事や作業のためのテーブルは、食器や文房具などによる傷や摩擦に強く、また汚れにくく掃除しやすい耐水性があるナラ・オーク材が理想的です。
ナラ・オーク材のおすすめテーブルには下記のようなラインナップがあります。
CT22|天板にオーク材ヘリンボーン張りを採用したおしゃれなテーブル
フローリング材として広く愛されているオーク材ですが、特に人気の高いパターンの一つにヘリンボーン張りがあります。
CT22では天板にオーク材のフローリングのようなヘリンボーン張りを採用しました。
高度なデザイン性で、使用する人のクリエイティビティやモチベーションを刺激してくれる一台です。
CT10|オーク材の柾目が美しいクラシカルなテーブル
CT10は柾目が美しいオーク材を剥ぎ合せた天板に、オーク無垢材から丁寧に削り出した脚部をを組み合わせたテーブルです。
肌触りのよいオーク材の感触は心地よさとともに、心の穏やかさや集中力を取り戻すのをやさしくサポートしてくれます。
控えめなターニングレッグ(ろくろ加工)によるクラシカルなデザインも取り入れられており、さまざまなテイストのインテリア空間でさりげない主役となる一台です。
CT01|オーク突板のナチュラルなテーブル
CT01は天板にオーク突板を採用し、ナチュラルテイストのテーブルに仕上げました。
天板は角形とラウンド型の2種類、そしてサイズ構成には豊富なバリエーションをご用意しています。
オフィスやカフェなどで、あらゆるタイプの平面プランに対応できる製品です。
CT03|優しいフォルムのオーク突板テーブル
CT03は木目の美しいオーク材の突板を化粧材として採用したテーブル。
天板の角は面取りし、底部も角のない船底形状とし、安全で優しいフォルムに仕上げました。
カジュアルなテイストのインテリアに映える、使いやすい一台です。
CLT10|シェーカーデザインから生まれたオーク材ラウンドテーブル
CLT10は、道具としての美しさと有用性を両立させる「シェーカーデザイン」のスピリットをベースにした「THE SHAKER BLEND」シリーズのラウンドテーブルです。
天板にはラウンド型のオーク突板、脚部にはオーク無垢材を採用しています。
天板をあえて小型で低めの設計とし、広さの限られたインテリア空間に配置しても圧迫感を感じさせないデザインとなっています。
ナラ材を使ったおしゃれな椅子の導入事例5選|カフェや待合室などにおすすめ
ナラ・オーク材の頑丈さは体を支える椅子のフレーム材としても理想的です。
ダメージを気にせず日常使いできるナラ・オーク材のおすすめ椅子には下記のようなラインナップがあります。
C206|誰からも愛されるオーソドックスな椅子
C206はだれからも愛されるオースドックスなフォルムでどんなインテリアにもコーディネートしやすい一脚。
フレームに採用された美しいオーク材は美しいだけでなく長年の使用に耐えうる頑丈さも備えています。
あらゆるスタイルのカフェ・レストランのインテリアに自然に溶け込みます。
C260|かわいいフォルムに仕上げられたレッドオーク材の椅子
C260は木の質感と丸みを帯びたクッションがかわいいナチュラルテイストの木製椅子。
フレームと背裏には、ほのかに赤みがかった木肌と際立つ木目が特徴的なレッドオーク材を使用。
より一層木のぬくもりを感じさせる一脚に仕上げました。
C211|スコットランド様式のデザイン性を取り入れたレッドオークの椅子
C211はレッドオークを採用し、「アダムスタイル」のデザイン様式を参考に伝統と歴史を感じられるデザインとしました。
アダムスタイルとは古代ローマやエジプトの様式美を参考に、繊細さや優雅さを取り入れたデザインにより、18世紀のイギリスで人気を博したものです。
直線的なフォルムとターニングレッグ(ろくろ加工)の組み合わせが際立つクラシックで重厚な落ち着きを醸し出す一脚です。
C305A|シャープで軽やかな、オーク材のパーソナルチェア
C305Aは座面・背もたれにオーク突板を採用し、細めのスチールパイプでシャープな印象に仕上げました。
スチールとオーク材の組み合わせで、軽やかでナチュラルな雰囲気をもつ一脚です。
背もたれと座面は「張りあり・張りなし」の2タイプからお選びいただけます。
C278|樽型フォルムがユニークなラウンジチェア
C278は分厚いクッションと樽型のフォルムが特徴的なチェア。
面積が広い張り地の枠組みとして、レッドオーク材を採用しました。
見た目にはインパクトがあるもののコンパクトな寸法設計となっているため、面積的な余裕のないインテリア空間に取り入れやすい一脚となっています。
ナラ材を使ったおしゃれなソファの導入事例5選|レストランやラウンジなどにおすすめ
ナラ・オーク材は見た目が美しいだけではありません。あたたかく滑らかな感触は座る人のより深いリラックスを促します。
ナラ・オーク材を採用したおしゃれなソファには下記のようなラインナップがあります。
C334|オーク材をさりげなく使用したハイバックチェア
C334はゆったりとリラックスして座れるハイバックチェア。サイドパネルとアーム部分にさりげなく配されたオーク無垢材が品格あるアクセントとなっています。
クッションが頭からしっかりと体を支えてくれるので快適な座り心地を体感できます。
高さのある背もたれは周辺空間からのパーティションとしても機能します。
ホテルのラウンジなど、広々とした空間の中でもくつろぎを感じてほしいシーンに適した一脚です。
C459-2|シンプルかつダイナミックなデザインのレッドオーク材のソファ
C459-2は座面と背もたれに配された厚みのあるクッションが特徴的な2人がけソファです。
シャープなフォルムに組み上げられたレッドオークのフレームとアームがソファの上品さを引き立てます。
座面の奥行きには十分な余裕があり、包み込むような座り心地で、長時間座っていても疲れを感じにくいデザインとなっています。
C426-2|背もたれのオーク材パネルが目を引くソファ
C426-2はマットな質感に塗装されたスチールフレームとオーク材パネルを合わせたシンプルモダンな2人掛けソファ。
クールで硬質な質感のスチール、見た目にも十分な柔らかさを感じさせるクッション、そしてナチュラルな温かみを感じさせるオーク材のユニークな組み合わせが目を引く一台です。
同じデザインコンセプトのアームなしソファ、スツールなどもラインナップされており、多様なレイアウトが気軽に楽しめる家具シリーズとなっています。
C423-2|オーソドックスなフォルムにオーク材が映える2人がけソファ
C423-2はオーク材フレームに長方形のクッションを配置した、シンプルでオーソドックスなラウンジチェア。
シンプルでオーソドックスなものほど、素材の質感が重要になります。
フレームに使用された無垢オーク材の美しい木目と肌触りで、木の温もりを楽しめる一脚となっています。
C432-2|オーク材フローリングをサイドパネルに採用したソファ
C432-2はシンプルなフォルムの親しみやすいソファ。
サイドにはオーク無垢材をフローリング風に張り合わせたパネルを採用。木目の美しさが深く印象に残る一脚になっています。
高さ88cmと高めにデザインされた背もたれは、広い空間をさりげなく区切るパーティションのような役割も果たします。
まとめ
ナラ材とオーク材の違いはわずかですが、その差を知っておけば家具選びはより楽しくなり、より的確なインテリアコーディネートも可能になります。
インテリアにおける賢い選択はコーディネートを洗練するだけでなく、環境負荷を低減するサステナビリティに貢献できる可能性もあります。
家具を選ぶときにはデザイン性だけでなく、素材や樹種にも注目してみましょう。
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- 最終更新
- 2024.10.10